ニュージーランド コロナ

ニュージーランドがコロナをおさえることができた理由【2021年7月】

世界中でコロナウイルス感染が拡大し続ける中、ニュージーランドは2020年のずいぶん早い段階から「コロナの心配がほぼない生活」を実現することができました。

マスクもなし。ソーシャルディスタンスもなし。イベントも密な状態で普通に開催。

新型未知なウイルスに家族や自分が感染したらどうしよう、という不安を感じることなく自由に生活できたのはとてもありがたかったです。

これを書いてる2021年7月現在で、引き続き国境は閉まってるし(開いてるのはごくごく一部)、経済どうなるという課題はありますが、どうやってコロナ感染をここまでコントロールできたのか?という点についてだけ、現地での体験を書いておこうと思います。

最新情報は必ず公式サイトをご自身で確認してください。

ニュージーランド政府のコロナ対策公式サイト(日本語)

ニュージーランドがコロナ感染をコントロールできた理由

早期の国境コントロール

コロナが世界で広がり始めたのは2019年12月

ニュージーランド国内でコロナ感染が確認される前の段階から、中国からのフライトでの渡航者は入国が禁止されました。(ちょうど夏の観光ベストシーズン&春節の時期、中国からの旅行者を迎える予定だったビジネスにとっては大打撃でした)

ニュージーランドで初の感染が確認されたのは2ヶ月後の2020年2月末。イランやイタリアから。そこから徐々に渡航規制がかかる国が増えていき、あれよあれよという間に3月19日に完全に国境封鎖されました。(ニュージーランド永住権・市民権保持者のみ入国可、要2週間の隔離施設滞在)

ニュージーランドは世界中からの旅行者が訪れる国ですが、わりとどこからも遠い島国であるおかげか、他の国よりはウイルスが上陸するまでに少し時間があったので、その間に政府は他国の様子をみたり専門家と相談するなど準備ができたようです。

そこから2021年7月現在、オーストラリア⇆ニュージーランド間の隔離なし渡航がOKになりましたが、クイーンズランド・ニューサウスウェルズ州は一時停止中。ニュージーランドからクック諸島へは隔離なしで旅行OK。それ以外は引き続き国境は閉まったままです。

4段階の警戒レベルを設定・国民に分かりやすく共有

国境が封鎖されるのと同じころに、4段階のコロナ警戒レベル(Alert Level)が発表。それぞれのレベル時に何をしていいか・ダメか全国統一でわかりやすく設定されていて、国民はそれに沿って行動しました。(ニュージーランドは州制ではない)

毎日、政府や保健省から「今日の感染者は何人です。今日の警戒レベルは●です。なので〇〇の行動ができます・できません。政府はアレとコレをどうするか話し合っているところです。みんなで乗り越えましょう」などどアップデートがあり、内容がとても明確。ニュージーランド国内にいる人全員でしっかりと同じ情報を共有できるシステムを、ものすごいスピードで準備した政府には感動しました。

政府からの分かりやすいアップデートが毎日あったおかげで、国民も政府を信頼してルールを守っていたように思います。

コロナ対策に追われているジャシンダ・アーダーン首相が、自宅で娘の寝かしつけをした後に、カジュアルなスウェット姿でFacebookライブを行い、国民からの質問に次々と答える姿は当時とても話題に。視聴者からの質問を読み、用意された原稿を読み上げるでもなく、しっかりと自分の言葉で答え、国民を安心させようとしてくれていました。

 

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早期のロックダウン & 検査しまくる

国境閉鎖された1週間後の3月26日に、ニュージーランド全国一斉ロックダウン。医療崩壊をふせぐため、他の国と比べると感染者がかなり少ない段階での決行。その徹底した様子は、世界的にみてもかなり厳しいものでした。(ロックダウンの時点で感染者283人、死者19人)

ロックダウン中のルール

  • スーパーや病院は外出OK(スーパーへ行けるのは家族から1人)
  • ジョギングや散歩などエクササイズのために外出OK(自宅から徒歩圏内)
  • それ以外はずっと自宅にステイホーム。レストランもジムも公共施設もすべてクローズ

そこからは、濃厚接触者とされる人たちを追跡・自主隔離PCR検査も無料ビザ種類に関係なく誰でも受けられるようにし、少しでも気になる症状があれば積極的に検査をするよう呼びかけ。ニュージーランドは国も小さいので、医療が崩壊しないよう感染が拡大して手に負えない状態になる前に、ウイルスがどこにあるのか徹底的に把握する作戦でした。

クイーンズタウンでは現在、濃厚接触者や海外渡航者、コロナ検査の指示を受けた人は無料で検査が受けられますが、条件に該当しないけど検査を希望する人には費用が発生する場合があるということなので、詳細・最新情報は必ず最寄りの病院やテストセンターに確認してください。

ソーシャルディスタンスも厳しく行われ、スーパーなどお店に入れる人数は制限。

そのおかげで感染者の数はどんどん減っていき、国内からウイルスをほぼ排除・追跡コントロールできているという状態に。首相からは勝利宣言約7週間にも渡ったロックダウンが5月13日に解除されました。スーパーマーケットに来てる人たちを各地でランダムに数千人検査して、ロックダウン解除の目安にするということも行なっていたそう。

2020年5月ロックダウン終了直後の街。みんなウキウキ散歩してる

その後、オークランドで市中感染があり数回ロックダウンがあったものの、国全体としてはほぼコロナ感染の心配なく生活できる状態に。

これまでの感染者数は合計2763。亡くなった方は26名。(2021年7月7日時点)

ざっくりいうと、感染が確認されたほとんどが海外からの渡航者や隔離施設でのケースなので、そこで食い止めてコントロール・追跡ができているので市中感染は広がっていない、という感じです。

警察に強制力があった

ロックダウンが始まると同時に、ニュージーランド政府は警察に強制力をあたえ、ステイホームやルールを守らない人に厳しく対応できるように。

ロックダウン中に、家から徒歩圏内は散歩OKだったのですが座って日光浴などは禁止。小さい娘を連れて近所の公園で散歩中に、娘が「おなかすいた」というので一瞬芝生にすわってオヤツをあげようとしたところ、たまたま通りかかったポリスから「立ち止まらないで、外に出ていいのは散歩やジョギングだけだから」と、ちょっと怒られたこともありました

この期間中、国全体でロックダウンのルールを破って問題になったという話は数えるほどだったのでは?と記憶しています。

給付金がすぐに支払われた・コロナ入院費無料

給付金

ここも、迅速な対応スピードに驚いたポイントのひとつ。国からの給付金がすぐに支払われました。

  • 週20時間以上フルタイムで働く人 週585ドル(約38,000円)×3ヶ月分
  • 週20時間以下パートタイムで働く人 週350ドル(約26,800円)×3ヶ月分
  • ふだんのお給料とは関係なく一律この値段

フリーランスなど個人事業主へも、まとまった給付金がすぐに振り込まれたそう。難しい手続きなどもなく、皆オンラインバンクを使っているのでスムーズでした。

コロナにかかった場合の入院費は無料

新型ウイルスに感染して入院することになった場合、ビザの種類にかかわらずニュージーランドでの入院が無料。ちなみにPCR検査も誰でも無料。お金の心配はしなくてよいので、感染したらしっかり治してくださいという対応でした。

スーパーのギフト券

これは我が家が住んでいたクイーンズタウン周辺地域に限った話ですが、ありがたいことに市からスーパーで使えるギフト券も何度か配布されました(食材・日用品のみ。酒・タバコは買えない)。世帯の人数によって$100〜450(8,000〜40,000円)分。

我が家(大2+子1)がスーパーで1週間$120~180くらい使うのを考えると、かなり十分な金額です。ワーホリビザの人ももらえてました。ネットで申し込んで、スーパーで受け取るというシンプルな仕組みで、給料がいくら減ったのかなど細かいことを聞かれることもなく。

「緊急事態だからといって、ご飯が食べられない人をうちの市から出さないぞ!」という、市からのありがたいメッセージ。(とてもとてもありがたい対応でしたが、今となってはあんなに配って大丈夫だったのかと正直心配ではある)

病院はできるだけオンライン診療に切り替え

接触リスクをで減らすため、ロックダウン中の診察はできるかぎりオンラインや電話に切り替えられました。患者さんには緊急以外なるべく病院に来ないよう説明し、もしコロナのような症状がある場合は必ず先に電話をして指示をもらうよう周知。

まとめ

全体を通して、新型ウイルスによる死者をこれ以上増やさないという政府の強い気持ちが伝わってきた対応だったように感じます。ニュージーランド政府の判断がめちゃめちゃ早く、また私たちのような外国人に対してもニュージーランド人と同じように対応してくれたことにとても感動しました。

厳しいロックダウンについては経済への影響はどうするんだと批判も当時は出ており、今でもいつまで国境を閉めるつもりなのか?国内の労働力は?などと、コロナをおさえた後の経済政策についてかなり課題は残っている状態。ですが、人口490万人の小さな島国ニュージーランドの医療体制・キャパを考えると、人の命を守るためには最善の選択だったと、コロナを抑えるための対応については国民も納得しているという感じです。

コロナ感染が確認されてからたった3ヶ月ほどで、ニュージーランド国内を自由に旅行したりマスクもせず好きなように友達に会うことも可能に。小さな娘がいる我が家は、万が一重症化して親がくたばるわけにいかないので、早くから変異株などの心配をすることなく生活できる安心感はほんとありがたかったです。

鎖国してる限りはウイルスの根絶状態を保つことができますが、国境はいつどのように開けるのか?というのは、今のところまだ対策の話し合いが続いている様子。

早く自由に家族や友人に会える日が戻りますように。

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